iOS9(新iOS)でできること、まとめ完全版 #WWDC 2015

WatchOS 2のまとめをしてみましたが、次にiOS9について書いてみたいと思います。こちらも、Apple公式ドキュメント(iOS9 API DiffiOS 9 Release Notes)を見て、調べてみました。

広告関連新技術は、少なめ

広告用ID等、Appleが広告用に提供するIDや特別なAPIは見当たりませんでした。ただし、更に詳しく調査すれば、役に立つ識別子等はあるかもしれません。一方で影響がある新機能もいくつかあります。

1つ目は、Safari Services Frameworkです。後述しますが、広告の成果測定の方式に変化があるかも、しれないです。

2つ目に、SafariでContent Blocking Safari Extensionsという機能が実装されました。こちらも後述しますが、コンテンツをブロックする機能をデベロッパーが提供できるようになりました。コンテンツには広告も含まれるので、広告サービスも影響を受ける可能性が高いです。

Apple Music

Apple Music Preview

定額制音楽配信サービスで、料金は「$9.99/月」(3ヶ月は無料で利用可能)。6月30日から100カ国以上で展開予定のようです。日本でサービス開始とは明言されてないですが、公式サイトは日本語対応しています。

Apple Musicは、Windows、Android版も発表されるようです。どれも、ユーザーの好きな音楽を見つける事にフォーカスした機能設計という印象です。

機能としては、ユーザーに自動最適化してキュレーションしてくれます。更に「Global Radio」という、ラジオ視聴可で、Beats 1という音楽を紹介する、DJサービスも含まれます。また、リスナーとアーティストを結ぶ「Connect」というサービスも付きます。詳細は不明だが、著名アーティストのソーシャルアクティビティを表示します。

Safari アプリ

Contents Blocker

Extension Pointsとして、SafariのContents Blockerが加わった模様です。恐らくですが、開発者は広告ブロック用アプリケーションを配布して、Safariのブラウジング時に広告ブロックをさせるサービスを提供可能になります。

Safari Service Framework

ざっくりいうと、アプリ内でSafariを開くことが可能になります。特徴としては、SafariとCookieが共通であること。広告サービスではかなり使える機能かもしれません(未検証)

News アプリが新登場

Apple News iOS9

米英豪でサービス開始予定。Newsstandアプリが消滅し、代替としてNewsアプリが登場します。各Webメディアの記事をユーザーの好みにあわせてキュレーションして配信するサービスのようです。デモを見る限り、Flipboardのようなビジュアルです。

Wallet アプリが新登場

Apple Wallet iOS9

PassbookはApple Payと統合され「Wallet」という名称になるようです。クレジットカード以外にもポイントカードを追加できるようになります。

Siri – プロアクティブ・アシスタント

上手く聞き取ってくれない、と言われていたSiriですが、正確性と応答速度が40%向上したそうです。

Apple Siri iOS9

新コンセプト、プロアクティブ・アシスタントが発表されました。

能動的にユーザーに働きかけるアシスタント、というSiriの新しい位置づけを表した機能。コンテクスト(場所、時間など)を読み取って学習し、ユーザーに次の操作を提示します。例えば、知らない電話番号からの着信があった場合、受信メールなどの情報をもとに相手を推測するなどが可能なようです。

Map アプリが改善

Apple Maps iOS9

乗り換え案内機能を追加し、MapKitでも「3D Flyoverモード」という、主要都市を3D表示する表示方法に対応し、開発者が3Dマップを利用したアプリがより簡単に実装できるようになったはずです。

Note アプリが大幅改修

Apple Notes iOS9

ノートアプリが改善されました。チェックリストや手書きメモを追加。テキストに加えて、手書きの図やチェックリスト、インライン画像に対応。同時に編集UIを一新されたそうです。

App Extensionが4つ追加

App ExtensionのExtension Pointsが追加されました。Extensionは、アプリの機能を他のアプリからも使えるための機構ですが、予め定められた利用方式に限られてます。これを「Extension Points」と呼んでいて、例えばウィジェット(通知センターの「今日」という場所)は「Today」というExtension Pointです。

iOS 9では、4つの Extension Points が追加されました。

  • Network extension points
  • Safari extension points
  • Spotlight extension points
  • The Audio Unit extension point

各Extension Pointsについては、まだ公式ドキュメントに反映されていないのと、あまりよい印象がなかったので未調査です。SafariはおそらくContents Blockerです。

アプリ内コンテンツが検索対象に

iOS9において、マーケッターにとってはApp Searchがイチバン重要な機能かもしれません。ざっくりいうと、アプリ内コンテンツに対する検索性が向上しました。

SafariとSpotlight

Googleが先日同様の機能を発表しましたが、Safariの検索結果でもアプリ内コンテンツが表示されるようになります。さらに、Spotlightの検索結果からもアプリ内のコンテンツが検索できるようになります。デベロッパーが対応している前提ですが、Spotlightの検索結果にアプリ内コンテンツが表示され、結果を選択するとアプリのコンテンツに飛ぶことが可能になります。

SpotlightとSafariでアプリ内コンテンツを検索結果に表示させることが可能になるわけですが、やはりSafariからの流入インパクトが大きそうです。iOS9だと、この機能がかなりいい感じに使えると思います。コンテンツ記事を抱えるサービスであれば、アプリ内コンテンツへのアクセス頻度を上げる手段になると思います。

また、キーワードに対してコンテンツを特定のフォーマットにそって、開発者がインデックスさせる仕組みです。なので、やろうと思えばあらゆるキーワードに対してインデックスさせまくることも可能なはず、です。ですが、Appleも注意喚起しているようにやりすぎるとリジェクトされる可能性はある思います。

Universal Links

アプリ内で(カスタムスキームではない)URLを開く際、Safariを開くこと無く、直接アプリ内のコンテンツを開くよう設定することが可能です。

HealthKit、リプロダクティブ・ヘルス対応へ

HealthKitは大幅に改修されたようです。HealthKitは、体重や歩数などをモニタリングして健康状態の管理を促進するサービスで、公式のヘルスケアアプリはユーザーが健康に関して記録を取っているデータを一括してモニタリングできるアプリです。

特に、リプロダクティブヘルス (性と生殖に関する健康)に関して、大幅な機能拡張がありました。以下のデータをトラッキング可能になったようです。パッと見た感じ、良く分かんないのですが、より女性の生理など生殖に関する管理が容易になるという理解で合ってる気がしています。

  • Basal Body Temperature
  • Cervical Mucus Quality
  • Menstruation
  • Ovulation Test Result
  • Sexual Activity
  • Spotting

HomeKit、リモート操作可能に

iCloud連携強化し、iCloudを通じて外出先からスマート家電を操作可能になるようです。どの程度の操作が可能で、どのようなインターフェースが実現可能かは調査が必要です。

CarPlayの接続範囲と型式が拡張

Apple Carplay iOS9

異なるディスプレイサイズをサポート、ワイヤレス対応(これまでのUSB接続から、おそらくBluetoothに対応)。さらにCarPlayは各種車メーカーのアプリに対応、車の空調システムやステレオコントロールまで可能したようです。ですが、ハード(クルマ)が対応しないと意味が無いので、実際にマス層が利用するのは当分先になるという印象です。

App Thinningでアプリサイズが縮小へ

AppStoreからアプリをDLするときのサイズを減らすためのサービス機構。アプリのダウンサイジングがより容易になる。

スライシング

各端末でインストール時に必要なアセットのみを対象とし、インストールさせることが可能。例えば、iPhone6Plusのユーザーは、iPhone5用のアセット(~@2x)のダウンロードは不要で、iPhone6Plus用のアセット(~@3x)のみをDLすれば良い状態を作ることができる。

オンデマンドリソース(On-Demand Resources)

アプリ内で必要なアセットを、Appleサーバにホスティングすることが可能。これによって、インストールまでのアプリサイズを減らすことができる。

Bitcode

中間形式でアーカイブした状態で、アプリをサブミットする事が可能になる。AppStoreで配布する際にユーザー端末に最適化した状態で配布することになり、余分なデータサイズが削減される。

App Transport Security(ATS)

アプリの通信をセキュアに管理する機構。HTTPなど、平文で通信を行う場合自動的にブロックされる。本来HTTPS通信であるにも関わらず、アプリ内で誤ってHTTP通信を行なってしまうケースを防ぐための機構と思われます。What’s New in iOS9ではHTTPSへの対応を訴えている。Info.plistでATSの回避可能なはずです。

ゲーム関連の強化

詳しくない分野なので、、、ざっくり書きます。

GameplayKit

ゲーム開発に役に立つ、乱数生成ツールなどが標準で提供されるようです。どのようなインターフェースで、どんなバリエーションがあるのかは、調査してないです。

Model I/O

3Dモデルアセットのインポートにエクスポートや、モデルアセットの処理、他のフレームワークとの連携が強化されたようです。

MetalKit

パフォーマンスが向上したみたいです。あまり詳しいことは調査してないです。

ReplayKit

ゲームのプレイ画面を録画可能で、API Diffを見る限り、「レコード」と「閲覧」ができる機能が提供される気がしています。レコードした結果、動画データを開発者が取得できるかは不明です。

もし可能であれば、Kamcord、Lobiなどが実現している「プレイ動画共有サービス」がより簡単に実現できる可能性があります

その他

CoreImageで文字認識が可能(?)

画像認識周りが強化されたようで、「文字認識」が追加されたようです。(推測)※参照:CoreImage Changes

  • CITextFeature
  • CIDetectorTypeText

「デバイス温度情報」の追加

(技術的になりますが)NSProcessInfoクラスに追加される、termalStateプロパティ(NSProcessInfoThermalState)でデバイスの温度状態がわかるようになります。需要があるか分かんないのですが、こういった情報を持ってアプリを作ることが可能になります。

所感

正直、iOS8、iOS7、それ以前と比べてみて、すげー!と思う点が少なかったです。同時にKeyboard Extensionのような、マスに刺さるサービスが作れるような機能追加は無かったような印象です。

個人的にはApp Search、Safari Extension Pointsは抑えておくべき点だと感じました。同時に開発者目線で言えば、よりAuto LayoutをベースにしたUI開発が重要になり、来年くらいからはApp Thinningをベースにした開発が主流になる予感も感じています。

App Searchは、やり方をミスったらリジェクトする可能性はありますが、コンテンツ系サービスを運営しているなら導入必須だと思ってます。ガンガンコンテンツをインデックスさせてしまって、検索結果に上手く表示できるようになれば、かなりアプリのエンゲージメントが高められる手段になるんじゃないでしょうか。ココらへんは、iOS9での実装次第だと思うので、Beta版を楽しみに待ちたいと思います。

あとは、IoT関連の改善。CarPlayは面白そうですが、ハード側(車メーカー)が対応する必要があって、少し普及には時間がかかりそうですね。HomeKitでもリモート操作が可能になったことで、どこまでiPhoneがIoTの中で存在感を出してくるかは注目したいところです。

WatchOS 2(新WatchOS)でできること、まとめ #WWDC 2015

WWDCも終わったので、あらゆる外部ソース、Apple公式ドキュメント(iOS9 API DiffiOS 9 Release Notes)を見て、特にiOS9を中心に調べてみました。まずは、WatchOS2から。

個人的に、WWDC 2015でWatchOS2がもっとも進化を遂げたOSで、可能性を感じました。もちろんプラットフォームとしての弱さは感じますが、できることの幅は広がったといえると思います。

Apple WatchOS2

Apple – WatchOS2 Preview

Apple WatchのOSである、WatchOSの発表がされました。リリースは「2015年秋」です。AppleWatchについては、他のデバイスとは異なり、出荷台数の公表がありませんでした。

Wifi接続

Bluetoothだけではなく、AppleWatch単体でWifiに接続可能になりました。

ネイティブアプリの作成が可能に

ネイティブアプリを作成可能になります。これまではiOSアプリのExtensionとして、サービスを提供するしかありませんでした。iPhoneのアプリケーションで処理を行い、Bluetooth経由でAppleWatchに処理結果を転送する仕組み。ですが、watchOS2からは、AppleWatch単体でアプリを動作させる事が可能になり、Apple Watch単体でもアプリ起動や通信が可能になります。

フレームワークの拡充

CoreGraphicsなどのiOSフレームワークを利用可能になるそうです。他にはAudio、ImageIO、Videoなどのマルチメディア系プレームワーク。HealthKit、ClockKit、EventKit, MapKitなどが利用可能になり、活用範囲が広がりました。

センサーの拡充

センサーの利用範囲が拡充。Taptic Engine、Digital Crown、加速度センサー、心拍センサー、スピーカー、マイクといった機能をアプリケーションが活用できるようになり、特にヘルスケア系のサービスでは活用範囲が広がると思います。

その他

時計の文字盤の演出強化や、タイムトラベル(時間を過去未来に設定し、シュミレーションを行うことができる)、横画面対応やApple Wallet、ボイスメッセージに対応しています。Siri機能も強化されるようです。

所感

プラットフォームの成長は、今後の出荷台数の進捗と収益性を高くできるかが鍵となってくるはずです。スマートウォッチについては、2020年に出荷台数が1億台を突破すると予測する会社もあるようです。ですが、正直スマートウォッチ単体で1億台ではプラットフォームとしては弱いしスマートフォンは、2012年に既に10億台を出荷しているので、おおよそ10分の1の規模です。

収益性は、従来の方法にとらわれた方式では高くできなさそうに思えます。少なくとも、現状スマホ端末で高収益性を叩き出しているゲームを乗せることは難しそうだし、広告にしてもディスプレイサイズがかなり小さいので表示にハードルがあるし、Watch単体では広告タップ後の遷移も難しく配信可能な案件にかなり制約がありそうです。

個人的には、これだけ様々なできることは広がっているし従来の考え方にとらわれず、デバイスの外部入力装置コントローラーのような活躍方法を拡張しつつ、他のデバイスとセットで収益性を上げられる切り口がないかを考えられたらいいなーと期待してます。

海外(アメリカ)に銀行口座を開設する2つの方法

海外銀行口座(アメリカ)を開設する必要ができたので、調べてみました。

Bank

Bank by 401(K) 2013, on Flickr

海外口座には色んな用途があるわけですが、よく使われるのは現地企業との取引に使うケースだそうです。日本でもそうですが、海外のECサイト等で物販しようとする場合は入金を受け取るために銀行口座を登録する必要があります。この口座は現地で登録している銀行に限定されるため、海外口座が必要になります。

口座を作ってもかかるのは維持費と手間位です。ので、手間がかからないのであれば興味ある方は持っておいても良いのかなぁ、と思います。僕自身、5年前位に開設したため持っていたのですが、口座が閉鎖されてしまったために再度チャレンジしてみました。

原則開設が難しい

アメリカでは、SSN(Social Security Number)と呼ばれる社会保障番号で全国民の資産を一元管理しているため、SSNを持たない個人がアメリカの銀行に口座を開設することは原則不可能なようです。

ただし、ここで紹介するようにいくつかの例外も存在していて口座開設は可能です。多少めんどくさい手続きが間にはさみますが、日本で口座開設を行っても面倒なものです。

Union Bankで口座を開設する

僕はこの方法を選びました。Union Bankはアメリカの銀行で三菱東京UFJ銀行のグループ銀行。100%子会社のようです。銀行サービスを受ける際に日本語を話せるスタッフによる問い合わせ対応や、開設後はインターネットバンキングも可能です。

必要な書類は3つのみで、おそらく最も簡単な方法です。

  • 口座開設取り次ぎ依頼書
  • 申込書
  • 身分証明書 ※免許証またはパスポートの写し

Union Bankで口座を開設する場合、三菱東京UFJ銀行にUnion Bank口座の開設を取り次いでもらう必要があります。そのため、三菱東京UFJ銀行宛に取り次ぎ依頼書を提出する必要があります。

手続きの流れもとてもシンプルです。Union Bank紹介ページから取り次ぎ依頼書をリクエストすると郵送で送られてきますので、送り返します。すると、申込書が送られてきますので、身分証明書の写しを添付します。申込書を指定の宛先に送付し、審査の後に晴れて口座開設完了です。

Union Bankで口座開設を行うには、以下の前提条件を満たしている必要があります。

  • 三菱東京UFJ銀行口座を持っていること
  • 指定発行会社のカードを保有していること

指定発行会社は三菱東京UFJ銀行(ICクレジットカード、スーパーICカード)、三菱UFJニコス(DCカード等)、東京クレジットサービス(東京VISAカード等)です。

三菱東京UFJで口座開設する場合にキャッシュカードが発券されます。この際、クレジットカード単体型、もしくはクレジットカードとキャッシュカードが一体になったタイプを選択していればOKです。

詳しくはUnion Bank紹介ページをどうぞ。

ハワイで口座を開設する

ハワイでも口座開設が可能なようです。アメリカでは、9.11以降非居住者に対する口座開設を原則行わなくなりました。しかし日本人の居住率が高いハワイだけは例外で、パスポートのみで開設可能になっています。これもいつまで続くかわかりませんが。

調べた限りだと、少なくとも4行で開設可能なようです。他の銀行も可能かもしれません。

  • ファースト・ハワイアンバンク
  • セントラルパシフィックバンク

ハワイで最も有名で、自己資本の総額がトップであるのがファースト・ハワイアンバンクだそうです。グアムやサイパンにも支店があるようですので、利便性にも期待ができます。いずれにせよ、どの銀行でも口座開設にはパスポート・口座開設資金が必要のようです。

ハワイでの口座開設の特徴は、本人が直接ハワイに行く必要がある点のようです。私もハワイへ行く機会があれば口座開設をしたいのですが、現状できていません。調べていくと、いくつか開設代行業者が見つかるので、現地に行かなくても良い方法があるのかも、しれませんが。

ASO(App Store Optimization)とは何だろうか

AppStore

By Berllin

ASOとは一体何か。

ASOをGoogleで調べると「AppStore検索最適化(AppStore Search Engine Optimization)」や「アプリストア検索最適化(Application Store Optimization)」等、複数の定義が出てくるのだけど、「アプリストア検索最適化」が正しそうです。

AppStore検索最適化としても知られています。これは、iOSがGoogle Playに先行してシェアを伸ばしていた事や、市場としての魅力から、AppStoreこそがアプリストアであると認知されていた事が理由でしょうか。ちなみに、AppStoreに限定したサービスでは厳密にAppStore SEO等と明記しているケースもあるようでした。

僕は、ASOの目的は「アプリストアの検索エンジンに気に入られるアプリを作る事で、検索経由でのユーザー獲得を促進する事」にあると思っています。僕の指す「ASO」はAppStore上の最適化施策がメインですが、考え方はGoogle Play等でも適用できると思っています。

ASOはこれからやりやすい時代。それにとても大事。

2008年にiPhoneが発売された当時から注目されていた手法です。しかしながら、着手していたデベロッパーは稀でした。当時は経験を積んだデベロッパーもいなければ、そもそもプロダクトを出すこと自体に疲弊していました。そのため、AppStoreにおいて検索が重要な役割である点は認識しつつも、各社注力できていない状況でした。

2013年の今では、状況は変わりつつあります。現在はデベロッパーも経験を積み、広告ネットワークも拡大し、プロモーション手法の幅も効果も向上しています。当然、ASOも発達してきています。SEARCH MAN等に代表されるようなオンラインのトラッキングツールも充実してきており、簡単に効果検証ができる仕組みも整いつつあります。

個人的に、ASOが最も重要なユーザー獲得手法だと思っています。何よりコストがかかりません。有料プロモーションであれば1ユーザー獲得当たり、300~500円、中には1,000円ものコストがかかるアプリもあります。会員登録ではなく、アプリのDLでこの値段感ですから、収益性の低いアプリで有料プロモーションをし続けるのは非現実的です。この点、ユーザーを無料で安定して一定数獲得できる手法である事が、ASOの最大の価値だと思っています。

ASOで獲得できるユーザー数。

アプリのたいていのアプリは、1日に10DLを超えていないと思います。0DLのアプリがほとんどでしょう。AppStoreのアプリは2013年10月時点で100万DLを超えていますから、当然の数値かもしれません。アプリの量が多くなればなるほど、1つのアプリは目立ちにくくなります。AppStoreでユーザーを獲得することは非常に難易度が高いです。

僕の経験とネット上の情報をソースにして、ノンプロモーションで1日に300 ~ 500DL前後を安定して獲得することは可能だと思っています。ウケの良いコンテンツであれば、1,000DLも現実的です。例えば、1日に0DLだったアプリのDL数が300DLへ向上したとします。この効果は、有料プロモーションで1DL300円でユーザーを獲得できるとすると、10万円程の価値があると言えます。

じゃあどうすれば良いのだろう。。

超魅力的でやるべき施策のASOですが、ASOで気をつけるポイントはそんなに多くないと思っています。数点です。ですが、この数ポイントをしっかり抑えてチューニングしているアプリはまだまだ多くないと思っています。AppStoreが開設後5年たっているにも関わらず、です。僕自身の備忘録として、次回のエントリーでまとめたいと思います。

PC版「Minecraft」、セールス数1000万本突破ってスゴいな

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マインクラフトののPCで1000万本を突破(2013年3月)。同時にスマホ版が500万DLで、Xboxプラットフォームで600万本。合計2000万本強。スマホ版が600円、PC版が約1200円(ドルベース)。だから、4年間でオタクの青年が開発したゲームが売れに売れて、200億強の累算に到達したことになる。。。本当にすごい。

ゲームプレイスタイルが違うから同じ土俵では見れないのが残念なものの、スマホは既に巨大なゲームプラットフォームでまだ拡大していくだろう。ゲームが凄いんじゃなくて、マインクラフトが凄い。僕はスマホユーザーだから、PC版も買ってみようか迷ってまう。

WEBコンテンツのネイティブ化とキュレーション力で売れるスマホマーケットプレイス

ネイティブアプリケーション化の流れは間違なくて、猛速で進行中

WEB上のコンテンツがどんどんAppStoreやGoogle Playにリスティングされ続けてるのがわかる。WEBのコンテンツが加工されて、アプリを通して閲覧できる状況になりつつある。スパっと「ググればでてくる情報」も、アプリ化して有料販売するデベロッパーも多い。無料にして広告で稼ぐケースもある。個人事業主はよくいえばキュレーター、として儲けられる状況。こうやって、どんどんアプリ化され続けてる。

マーケットプレイスシステムは秀逸と思う。ストアが無くならない限りは、アプリがWEBの閲覧時間を侵食しつづけても、アプリはよりリッチなコンテンツにリッチな表現でアクセスできる優れた手段であって、WEBはアプリに劣る。

ネイティブストアはしばらく無くならない

ネイティブストアを無くすし得るのは、ベライゾンなど移動体通信事業者と思う。デバイスメーカーからすれば、質を上げれば上げるほどプラットフォームの価値が高まる。デバイスのウリになり、GalaxyやiPhoneが売れる。だから独自OSの開発にも乗り出す。
ただ日本でも、AUのようにOSのマーケットと共存するのが、今のところはのベストエフォート。Google Playをキレイにリプレイスしてかつてのガラケーポータルとしての覇権を奪還した業者はない。Androidはオープンすぎるし、iPhoneはApple以外に対して閉鎖的すぎる。Docomoも、iPhone5SからiPhoneを販売開始するらしいけど、AppStoreにDocomoがつけ入る余地はないから他社と差別化せずに販売するでしょう。

スマホブラウジングは良くなっていくが、善戦レベルが続く

ブラウザの画期的なインターフェースの発明と、WEBサイトの最適化がこの流れを変えるかもしれない。PCで、ほとんどの人がブラウジングに時間を消費するのに、スマホでは違う。これは間違いなくインターフェースに依存するもの。Appleが、彼らのアプリのボタンの標準の高さを「44px」としてるくらい、人間の指は太い。Googleも、Appleもこの点は考慮していて、彼らの提供するデベロッパー向けのインターフェースはスマホのユーザビリティを考慮済み。逆に言うと考慮しなければならないくらい、PCと違う。

何より、WEBサイトはネイティブアプリにパフォーマンスに負ける。また、ローカルに大きなデータを持てない。だからローディングが必須になったりする。ネット環境が弱い場所では辛い。

だから、マーケットプレイスに並ぶアプリが膨大である以上、僕はスマホのブラウザを通したネットサーフィンは縮小していくと思う。あと新興国はネットが弱いから、スタンドアローンのアプリケーションの人気は途絶えない。

ただし、サードパーティ事業者のスマートフォン向け、WEBベースのインターフェースを効果的に作成するフレームワークはWEBにあふれてるのでWEBアプリも爆発的に改善していくでしょう。

当面はアプリでコンテンツを販売すべき

パッケージングできるコンテンツはガンガンだせばいいし、マーケットプレイスの規制に抵触するコンテンツはWEBでやればいい。規制に抵触するアダルト動画、書籍、バイオレンスな内容のコンテンツはアプリでは規制がかかるから、WEBで出せばいい。マーケットプレイスが強いからって、エロが消えるなんてことはない。

一方で、パッケージングできて、キャッチーなタイトルが付けられて、説明文が3行くらい書けるコンテンツは、ストア販売していい。キュレーションの腕次第でまだまだ収穫できる。

ペニーオークション運営者のリスクと公正性、顛末

少しずつ運営母体も増えてきたペニーオークション。ここ1年で、ペニオク元祖である「ヤスオク」を始め様々なサービスが開始。

一般的なコマースのように「物に対して代金を支払う」のではなく、安価な商品代と「購入できる権利に対して代金」を支払う。このような、ユーザーの射幸性を強く煽るシステムを持っているため、賛否両論あるものの、僕は好きなサービス。

守られるべき公正性

ペニーオークションと呼ばれるサービスで売上を出すポイントは言うまでもなく、入札時の手数料。入札されればされるほど運営事業者側に収益が入る仕組み。

いちユーザーとしては、運営者が不正な仕組みを取り入れず、利用者同士の入札によって取引が成立しているものであれば、参加する意味がある一方、入札の公正性が確かなものなのかは気をつけるべきポイント。2010年現在、国内だけで100位のサイトがある中で、全てのサイトで公正性が担保されているなら良い。異常な量の出品数と各商品に入札が大量に入っている現実を見ると、何らかの不正が働いているサイトも多くあるんじゃないかと思ってしまう。

ほとんどのサービスの運営会社は、たとえば上場をしていず監視しにくい状況で、個人事業主に近い事業者がサイトを開設している。必ずしも多くのユーザーが利用し、認知度が高く、プライバシーポリシーに準拠している信頼性のあるサイトを別途運営しているわけでもない状況を見ていくと公正性に疑問が出てくるのは当然。

運営者側のリスクが公正性を潰していく

運営者の視点からすれば、損するケースはほとんど入札がされないまま落札されてしまうケース。サイトが増えれば増えるほど入札数は分散されていくモデルでしょう。現在だけで3桁に近いサイトがある中で運営者側のリスクは大きいと言えます。

ここに拍車をかけるように、(グルーポン系のサービスでもそうですが)ペニーオークションのシステムをASPとして販売する業者もいることから、さらに参入障壁が下がっています。

だんだんと

僕はこのサービスが好きだ。だって、たった数十円の入札で、安い商品を買うことができるかもしれない。もし5万円のカメラを、5千円の入札手数料と、商品代金5千円で合わせて1万円で買えたら、4万円も得をする計算になる。なにより入札するのが楽しい。ギャンブル性が高くて、スリリング。でも、難しい商売だと思う。

出品されている商品には代わり映えしない中で、利用者は競争相手(他の利用者)が少ないサイトで入札をした方が購入できる確度も上がる。一方、今のようにサイトが非常に多い状況は長く続かないことは明らか。上で書いたように運営者側のリスクからより不正を働きやすい環境なので、公正感が感じられるサービスでないと入札が入りにくいんじゃないでしょうか。

「不正を働いていない」完全な証明はできないので、たとえば「過去にどんな商品にどれだけ入札していたか」など、商品の入札者の情報開示を行うだけでも公正感は上がるだろうし、まだまだ工夫はできるはず。ただ、どのサービスも、今のままで商売を続けていけるとは思えないし、競争の果てで進化していくのでしょう。でも、これも時間があればの話。タイミング悪く、どこか1つのサービスの不正が明らかになれば、並んでいるサービスすべてが消えてなくなるように思います。

その前に、いずれかのサービスがどのように進化し、もしくはどんな新たなサービスが生まれ、ペニーオークションの先を行く商売となるのか、楽しみです。

リバースオークションの新しい形

確かに今は検索サービスがすごく発達していて、Googleで検索すればインターネット上のどこかで商品が販売されていれば見つけることはできるし、オークションサービス、マーケットプレイス、モール型サイト内で検索すれば、いろんなものが変える。

それでも、例えば、「オリコントップ常連の超有名なアーティストが、極貧インディーズ時代に手刷り販売した限定10枚のCDが欲しい!」なんていっても、よほど時と運が味方しない限り買えやしない。そんな時にリバースオークションがあればいいななんて思うわけです。

リバースオークション、とは

リバースオークション(逆オークション)は通常のオークションサービスとは異なり、買い手が商品と条件、買取金額を提示し、売り手が承諾すれば取引が成立する売買方式。

サービスの数はあまり多くないけど、閉鎖されたサービスはいくつかある。例えば、楽天フリマ(現:楽天オークション)の「探しもの」コーナー。自分が欲しい物を登録して、売り手が見つかれば買い手が提示した価格で買うことができた。他にも、今年(2010年)初夏に閉鎖された「Yahoo!なんでも交換」。このサービスは金銭のやりとりが禁止されていたんだけど、自分から欲しい物を提示できる点はリバースオークションに近いものがあった。

いま起きている現象

今でもファッションを中心に売買掲示板が盛り上がっているし、お互いの関係値の高いmixiでは、コミュニティ上でフリマ形式の売買が行われている。Yahoo!オークションでも、禁止されているのに逆オークションの出品は未だによく見かけます。

取引システム、売上と売り手の不在

過去に、リバースオークションがいくつもあらわれ、そのすべてが消えてきました。このサービスには大きな問題があると思うんです。

1.取引システム

たとえば、今のオークションシステムを基板に、買い手が提示額で案件を出し、売り手がビットを付けて下げていく方式をとるとします。

複数売り手がいた場合、取引単価は低くなりやすい。極端な例ですが、ある買い手が「ヴィトンの初めてのコレクションに出したバッグ」を逆オークションにかけたとして、なんと3件も応募があったとする。状態にもよるけれど、もちろん安い提案を選ぶでしょう。

通常のオークションシステムのように最終決定額が最も高い金額である、ことを前提にできない。この点は非常に重要で、オークションシステムが採用しているような、成立金額から数%の手数料を抜き取るような方式は適用しにくい。向いていれば、Yahoo!はオークション上の「逆オークション現象」をオークションシステムを利用して商売にしていたはず。

また、ヤフーオークション、楽天オークションも同じなのだけど、出品者(買い手)が落札者(売り手)に1円で落札させておいて、後々直接のメールで交渉をして料金を決定する方法も取れてしまう。裏では100万円を支払ってるかもしれない。メアドなんかをそっと、商品説明欄に書いとけばいい。オークション事業者からすれば、通常の手数料が3%なら、3万円の損だ。Yahooが、取引ナビを採用したのと同様に何らかの対策を打たないとシステムが成り立たなくなる。

2.トランザクション回数

逆オークションをかけるというのは、物欲が強い人はさておき、一般人にとっては限定的な行動だから、月額、年額で定期収入を得ることも難しい。

レアな商材が多いでしょう。売り手が持っていても渋るかもしれない。だから取引量も多くないでしょう。売り手がいるかといえば、そんなに多くないでしょう。もしその商品はおそらくレアもので、コレクション性が高いものだったりするんだと思います。だからあまり市場に出回ってない。放出したくないんです。でもよっぽど高い値段だったら、売ろうかなと思ってしまうかもしれません。

そもそも売りたいと思ってなくて、高く売れるんだったら売る程度のモチベーションなのだと思います。もしくは、それがいい値段で売れると気づいていない。

それに、案件がどんなものでもいいかと言えば、それは違うとおもうんです。売り手がいたとしても、案件を見つけることも難しい。インターネット上のリバースオークションには向かない商材もある。明確な検索ワードを持たない商材がその代表。たとえば、「雑貨」や「食品」は売りたい商品も探せない。

逆オークションの今後

たとえば、こんなのどうだろう。

買い手は、欲しいアイテムを登録し、売り手が案件を見て買いに行くサービス。運営業者は、買い手のアイテム登録に合わせて、売り手に案件を通知する。

まず、レアモノを売るモチベーションがある人(業者、こづかい稼ぎに燃える暇な主婦や学生)をネットワーク化してしまう。個人であれば、BuyMaなどのマーケットプレイスや懸賞サイト、ポイントサイトにはこういった潜在的売り手がたくさんいると思う。業者であれば、そこら中にいる。

オープンなマーケットプレイスではなくて、登録した人にだけ出品が通知される、クローズドな仕組みを作ってしまうようにすればいい。

売る人もジャンルの得手不得手があるでしょう。全ての案件が通知されてもどうしようもないので、売り手はサービス登録段階で、興味が強い分野や得意分野で出品が通知されるジャンルをチェックし、サービス運営側はチェックされたジャンルを元に出品を通知すればいい。

そして中間手数料をとる方法にすれば、上でちょこっと書いたような、売り手間で入札競争させる仕組みは不要だし、手数料計算もシンプルでシステムもちょっと楽。

この方法なら、取引システム上も問題ないはず。買い手が売り手と「金額」以外の情報をやり取りするのは、トランザクション発生後に限ることができる。

と、いろいろ書いたけど将来どうなるんでしょう。根本的な論点は、トランザクションの回数で、それとトランザクションの額の掛け算が売上を決定する。売り手の不在が仮に、すごく難しいけれど解決したとする。それでも、買い手、つまり金を払うユーザーが相当数いないと成り立たない。このサービス、逆オークション自体重いものだから、たくさんのユーザーが利用するとは、現実的に思えないのが正直なところ。

僕は逆オークションというものは好きで、ずっと前からあったらいいなと思っているのですが、ことごとく消えていきます。僕がまだ気づいていないような問題もたくさんあるはず。

僕はこのサービスに人生をかけようと思えないのだけれど、いつか、進化した逆オークションが世の中に出てくればいいなと思ってます。